NdFeB系異方性ボンド磁石マグファイン?(略記MF)は、世界最高の25MGOeの磁力と150℃の耐熱性を有する優(yōu)れたボンド磁石です。1982年に発明された世界最強のNdFeB系磁石は、焼結(jié)磁石及び等方性ボンド磁石として生産されています。等方性ボンド磁石は、磁石性能が劣るため、性能の優(yōu)れた異方性磁粉の開発が20年來望まれていました。當社は、異方性磁粉の製造原理(d-HDDR法)を発見し、異方性ボンド磁石の商品化に成功しました。
d-HDDR法の原理(1996年発見)
NdFeB合金と水素との吸脫反応の速度をある臨界速度に制御すると結(jié)晶粒の微細化と異方化が同時に実現(xiàn)され、すぐれた磁粉を得ることができます。
異方化機構のメカニズムの解明(2003年)
NdFeB合金と水素との反応において、まず、母相はBを過飽和に含んだFe とNdH2のラメラ組織を有する2相組織に変化します。そのFe相は、ラメラ組織に起因する一方向のひずみを有しており、そのひずみを緩和するように正方晶であるFe2B相が方位を揃えて析出します(右図)。脫水素工程において、このFe2B相を核に母相が再結(jié)合?再結(jié)晶し、その再結(jié)晶組織は結(jié)晶方位が整列しています。すなわち、Fe2B相が反応前の方位を記憶する相として機能します。この特異な冶金學的異方化メカニズムを、TM効果(Texture Memory Effect)として提案しています。
Dy Freeマグファイン?の誕生(2011年)
これまでは、耐熱性を持たせるため、Dy、Gaといった高価な希土類元素が添加されていました。弊社では、粒徑0.3μmのd-HDDR粉に対して、非磁性粒界拡散を行うことにより、Dy、Gaを使用することなく150℃の耐熱性を持たせた低コストの磁石を作り出すことに成功しました。